【計画】
　以前 甲武信岳 から木賊山を越えた際、’鶏冠尾根は危険につき下山禁止’のような標識があった。 この頃から鶏冠山には興味があったのだが、まともな登山道無し、厳しい岩場との伝説に少々ヘジッていた。 ところが、ネットで調べると西沢渓谷から登った例がいくつか出てきた。 これならばいけるのではないかと思い、新緑の頃を狙ってチャレンジすることにした。

【山行記】
　西沢渓谷入口から遊歩道を進む。 吊橋を渡りきったところから遊歩道を外れ東沢へ。 河原に出るまでちゃんとした登山道がついている。

　河原に下りてしばらく進むと崖で進めなくなるので対岸へ渡渉。 昨日まで雨だったせいか水量が多い。 ホームセンターで買った川遊びシューズにはきかえる。 たいした距離ではないのだが、 深いところでひざ下くらいあり、まくりあげていたズボンも濡れる。

　渡渉後、さらに河原を進むと右手に黒いケーブルがあり、その背後に踏跡が見える。 ここを登っていくと間もなく鶏冠沢に出る。

　対岸、すなわち右岸側に登山口の道標あり。 左岸を上流側に少し進み、石伝いに渡渉して右岸に渡る。 引き返して登山口着。

　登山口から明瞭な登山道がついている。 尾根に登りあげると、後は尾根伝いに高度を上げていく。 シャクナゲ、つつじがそこかしこに咲いている。 途中でおじさん2人組をかわす。

　’鶏冠山⇔広瀬’の道標を正面に見て左側にトラバース。 トラバース道をしばらく進むと行き止まり。 テープは上に向かってついているが、道は少々荒れている。 倒木、木の根っこにつかまりながら急坂をこなす。

　やがて針葉樹林帯に入り、テープに従って進むと岩場が現れる。

　正面に立ちはだかる大きな壁に取り付き、登りきると第２岩峰。

　360度の大展望。 黒金山 、国師、第３岩峰の奥に木賊山、西沢渓谷の駐車場まではっきり見える。
第３岩峰に続く尾根ではおじさんが岩と格闘している。
少々休憩して第３岩峰へ。



　岩場のアップダウンをこなす。 途中２箇所ほど急な岩場あり。 支点が残されているので、ロープを使う人も多いのだろうか。

　第３岩峰の基部に到達。 ’迂回路’の道標に従って右手に下り、登り返すと木賊山への縦走路に出る。 右手が木賊山、左手が第３岩峰だ。
左手に進む。 途中、下山してくるおじさんとすれちがう。



　第２岩峰から３０分ほどで第３岩峰着。 鶏冠山　山梨百名山　の標柱がたっている。 ここも展望良好。

　高度計によると2000m少々なので、地形図にある鶏冠山（2115m）とは違う。 鶏冠山手前の岩峰なのだろうが、なぜここに標柱を立てたのかは不明。
景観のせいだろうか？

　昼飯代わりのナッツをほおばりながら景色を堪能し、下山開始。




　第２岩峰に向かう途中でさきほどのおじさん２人組とすれちがう。
一昨年きたときには垂直な壁があったはず。 ザイルを持ってきているのだがこの先にあるか？ と問うので、短い壁はあるが、たいしたことありませんよ、と返事。

　岩場を慎重に下り、針葉樹林帯を抜ける。 荒れた急坂を切り抜け、トラバース道を進むと岩峰基底部に戻る。


　ここからは歩きやすい登山道。 途中、登ってくるおじさん2人組とすれちがう。 この時間に登りとは？

　登りと同様、鶏冠沢を渡渉し、東沢左岸に出て右岸への渡渉場所を探す。 相変わらず水量が多いので、川遊びシューズにはきかえて適当なところから渡渉。 渡渉後、しばし河原で休憩。



　河原を歩き、吊橋にもどる。 ここから一般観光客に混じって西沢渓谷入口へ。

　振り返ると登ってきた鶏冠山のぎざぎざの尾根が見える。 短い時間ながら、渡渉、尾根歩き、岩登りありの濃密な山行。